ブックタイトルきずな No.144

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概要

きずな No.144

JAなめがた広報誌『きずな』 2014.2 12ドクターレポート◆★全体運★やる気が高まるはず。未体験ジャンルに思い切って挑戦すれば、新たな才能が目覚める予感。自己主張も大賛成★健康運★理想ボディーを目指すチャンス。前向きに ★幸運を呼ぶ食べ物★水菜DoctorReportなめがた地域総合病院看護部 看護師髙橋 将Q‥感染性胃腸炎とはなんですか?A‥病原微生物によって吐き気や嘔吐、下痢や腹痛などのいわゆる食中毒のような症状を起こす病気です。Q‥感染性胃腸炎の流行する時期はありますか?A‥夏場は細菌性胃腸炎、冬場にはウィルス性胃腸炎が流行する傾向が見られます。とはいえ、細菌性もウィルス性も一年を通してみられます。Q‥感染性胃腸炎を起こす原因はどのようなものがありますか?A‥感染性胃腸炎は、大きく細菌性の胃腸炎とウィルス性の胃腸炎に分類されます。細菌性胃腸炎の原因としては、O|157とよばれる腸管出血性大腸菌やサルモネラ、カンピロバクター、あとはコレラなどがあります。ウィルス性胃腸炎では、ロタウィルスやアデノウィルス、ノロウィルスなどが挙げられます。Q‥細菌性とウィルス性の胃腸炎に違いはありますか?A‥予防の仕方についてはほとんど変わりないので深く考える必要はないです。ただ、ウィルスが原因の胃腸炎については注意が必要です。Q‥どのような点で注意が必要なのでしょうか?A‥細菌は体内に1000万個以上入ってしまうと症状を引き起こすのですが、ウィルスは10?100個入った程度で症状を引き起こしてしまいます。これは増殖の仕方が違うからです。少量でも体内に入ると胃腸炎を発症してしまうので注意が必要です。Q‥ウィルス性胃腸炎で特に注意するものはありますか?A‥この時期、ノロウィルスによる感染症に注意が必要です。ノロウィルスは、感染性が特に強く、毎年のように病院や高齢者施設で集団発生して、時には、嘔吐による脱水や、嘔吐物による窒息などで亡くなってしまうケースもあります。Q‥ノロウィルスについて詳しく教えてくださいA‥ノロウィルスは10月から2月にかけての寒い時期の報告が多くみられます。少量のウィルスでも発症してしまい、病弱な人だけでなく、我々のような健康な人でさえも発症してしまいます。感染経路としては、①汚染された食品を介した感染②吐物や便などの汚染物やトイレなど汚染された器具を触れた手からの感染③吐物や便が乾燥し塵として舞い上がったときに取り込んでしまうという塵埃感染などがあります。潜伏期間としては、1?2日くらいで、症状は数時間から2日くらい続きます。しかし、症状がなくなっても、1週間から1ヶ月くらいはウィルスの排泄が続くので、注意が必要です。Q‥ノロウィルスに感染するとどのような症状がありますかA‥個人差はありますが基本的に、下痢・嘔吐・発熱です。とくに嘔吐と下痢はひどいようでかなり辛いと聞きました。小さい子やお年寄りは、嘔吐や下痢を繰り返すことで脱水になり命の危険もあります。Q‥ノロウィルス感染症に対する治療法はありますか?A‥今のところ治療法は確立されていません。ワクチンもありません。さきほど言ったように脱水にならないように、飲んだり点滴などで水分を補給したり、吐き気止めや整腸剤を使ったりと、ノロウィルスに対する治療ではなく症状に対する治療になります。下痢がひどいからと下痢止めを使用すると症状を長引かせたり、悪化させたりするので使用は避けてください。Q‥どのような予防をすればいいのですか?A‥基本的には手をよく洗うことです。石鹸を使って手を洗ってください。固形の石鹸よりは液体石鹸が好ましいです。ほかには、吐物や便の処理、トイレなどの清掃と消毒です。Q‥アルコールで手を消毒するだけではいけないのですか?A‥アルコールが効くか効かないかはウィルスの構造で変わってくるのですが、ノロウィルスは構造上アルコールが効きにくいです。石鹸でごしごし洗って物理的に落とすのが一番確実です。そのうえでアルコールを使用すれば手洗いの目的としては完璧です。Q‥何か特別な清掃方法があるのですか?A‥ノロウィルスは先ほども言った通り、少量のウィルスでも発症してしまいますし、乾燥したりすると、埃と一緒に舞い上がり塵埃感染を起こす危険性も高まります。なので、周りに広げないように清掃してさらに、薬を使って消毒をして、感染するリスクを極力下げる必要があります。ポイントは4つです。①マスクと使い捨て手袋、エプロンをしっかり着用する②汚染物を広げないように、外側から内側へ一方向で拭く③次亜塩素酸ナトリウムで消毒をする④石鹸で手を洗う手袋やエプロン、マスクについては言わずもがな、自分の手や服を守るのと、ウィルスを取り込んでしまうのを防ぐためです。特にマスクは、無意識に鼻を触ってしまうこともあるので、きちんと着けてください。一方向で拭くというのは、往復して拭いてしまうと、塗り伸ばしてしまうからです。一方向で拭けばそのようなことにはなりません。次亜塩素酸ナトリウムというのは、台所用の塩素系漂白剤のことです。塩素系漂白剤なのであまり濃い濃度だと目やのどを痛めてしまうので、注意してください。濃度的には、500mLのペットボトルに水を入れて、台所用塩素系漂白剤を10mL。ペットボトルのキャップ2杯分くらいを目安に入れて混ぜてください。そのくらいのがノロウィルスの消毒に適した濃度になります。金属に使うと錆びたりしてしまうのでそのあたりも注意してください。あとは、アルコールが効きにくいので、石鹸でしっかり手を洗ってください。Q‥「石鹸での手洗い」という言葉が多く聞かれますが、やはり重要ですか?A‥そうです。感染予防の基本中の基本と言っても過言ではありません。多くの感染症は、手をきちんと洗えてさえいれば、予防は可能だと思います。そのあたりにいる病原菌が目鼻口に直接入ることは少ないです。面と向かって咳や、くしゃみをされたら話は別ですが、そんなことする人はほとんどいないですよね。結局、手で病原菌を触ってしまい、その手で目を触ってしまって目から感染して真っ赤に腫れる。鼻をこすって鼻から入ってしまって風邪をひく。指をなめてしまって口から感染して下痢をする。結核とかダニとか特殊な例を除けば、インフルエンザもノロウィルスでも手を介して感染することが多いです。なので、手の清潔を保つことが重要になります。アルコール消毒は便利で効果的な方法ですが、アルコールが効かない病原菌もいることを忘れずに、食事の前や帰宅したときなど、石鹸で洗える場合は石鹸を使用して手を洗って欲しいです。感染性胃腸炎について