ブックタイトルきずな No.146

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きずな No.146

JAなめがた広報誌『きずな』 2014.6 12ドクターレポート◆★全体運★楽しいことに縁あり。レジャーや飲み会などに誘われたら気軽に参加して。話題のプレイスポットにも幸運が★健康運★理想体形を目指す好機。楽しくできそう ★幸運を呼ぶ食べ物★ビワDoctorReportなめがた地域総合病院内科医師石橋 肇Q‥どうして胃癌になってしまうのでしょうか。A‥最近は、ヘリコバクター・ピロリ菌(以下、ピロリ菌)が胃に感染していることが主な原因と言われています。しかも、日本で胃癌になる人が多いのは、ピロリ菌の中でも胃癌を起こしやすい種類だからとわかってきました。他にも、タバコを吸う人に胃癌が多いことがわかっています。Q‥ピロリ菌は誰の胃にもいるのですか?A‥いる人といない人がいます。子供の頃に胃に住み着いたかどうかで、決まります。Q‥なぜ子供の頃に決まるのですか?大人はかからないのですか?A‥ピロリ菌は、小学生くらいまでの年齢で胃に入った場合にそのまま住み着きやすいと言われています。それ以降の年齢では、胃にピロリ菌が入ると、一時的な胃炎を起こしても、そのまま住み着いてしまうことは多くないと言われます。Q‥どこから胃にピロリ菌が入るのですか?A‥食べ物と同じで、口からです。まず、ピロリ菌をもつ人の唾液や嘔吐物、糞便が感染源となります。例えば、赤ちゃんに口移しをすることでピロリ菌をもつ親から子にうつるのではないかと言われています。最近は井戸を使用している家庭は少なくなりましたが、井戸水が原因になることもあるようです。つまり、小さい頃の生活環境が感染源と言われていて、小さい頃に一緒に暮らした人がピロリ菌を持っているのであれば、自身もピロリ菌に感染している確率が高いことがわかっています。Q‥家族がピロリ菌に感染していると聞きました。私もピロリ菌に感染しているか検査したいのですがどうしたらいいですか?A‥ピロリ菌の検査をしてくれる人間ドックや健康診断を受けるか、医療機関を受診してください。検査には、血液、尿、便を採って調べる方法、内視鏡で採取した胃の粘膜組織を調べる方法、検査薬を飲んで吐く息を調べる方法があります。Q‥ピロリ菌は退治できないのですか?A‥専用の1週間の飲み薬で、7?8割の人がピロリ菌を除菌できます。ちなみに、ピロリ除菌の前には、胃癌がないことを確認するため、内視鏡検査を受けることになっています。Q‥一度、ピロリ菌を退治したら、再発はしませんか。A‥通常の生活では、大人はピロリ菌にかかりにくく、再発は少ないと言われています。ただし、除菌が失敗しているのに成功と判定され、後日、再発と間違われる例があります。というのは、ピロリ除菌の薬を飲んで間もなくは、除菌に失敗していても、検査ではピロリ菌はいないという結果になりやすく、除菌成功と間違われます。その場合、しばらく経ってから検査するとピロリ菌が検出されますが、それは再発ではなく、除菌に失敗しただけです。Q‥ピロリ菌を退治したら、胃癌にはならないのですか?A‥ピロリ菌の除菌がたくさんやられるようになったのは1年前からなので、除菌でどれだけ胃癌が減るかがわかるのは先のことですが、若いうちにピロリ除菌すれば、胃癌になる可能性は大幅に減らせると言われています。除菌をする年齢が遅ければ遅いほど、胃癌の予防効果は落ちます。Q‥では、すぐにピロリ菌の検査をして陽性なら、すぐ除菌した方がいいですか?A‥大人であればすぐ除菌することをお勧めしますが、70?80歳以上の方や、病気で通院中の方は、よく相談してからが無難です。また、幼少期ではピロリ再感染の可能性から悩ましいところで、症状がなければ、中高生くらいになるまで待ってもいいと思います。Q‥ピロリ除菌はしましたが、高齢になってからだったので、胃癌にはなりやすいと言われました。何か対処法はありませんか?A‥年に1回の胃の検査を受けていれば、もし胃癌になっても完治できることが多くなっています。できるだけ健康診断や人間ドックで、胃のバリウムか内視鏡を受けてください。Q‥毎年の市町村の胃がん検診(バリウム検査)でよく引っ掛かるのですが、いつも精密検査の内視鏡では変わりはないと言われます。いつものことなので、内視鏡は何年かに1回受ければいいですか?A‥検診で要精密検査になった場合は、毎年であっても、必ず医療機関を受診してください。頻繁に要精密検査になる方は、ピロリ菌の影響で胃癌になりやすい方が多いです。バリウムをやらずに、毎年、内視鏡を受ける方法もありますので、専門のいる医療機関に相談して下さい。Q‥胃の内視鏡検査がつらいのですが、他に方法はありませんか。A‥内視鏡をのどに入れるときに「おえーっとなるのがつらい方は、鼻から細い内視鏡を入れる方法があります。ただし、口からの内視鏡しか行っていない医療機関もあります。眠くなる薬を使って検査する方法もありますが、薬が効きすぎたり、副作用が出たりすることがあること、また、薬から醒めるまで休んでいる場所を確保しなければならないことなどから、県内でやっているところは多くないと思います。〈胃癌になってしまったら〉Q‥胃癌はどうやって治療するのですか?A‥がん治療の基本は、手術、抗がん剤、放射線ですが、胃癌には、まず手術です。手術で取り切れない場合は、抗がん剤で治療します。Q‥手術や抗がん剤で、胃癌は完治するのですか?A‥治療前の胃癌の進み具合で、治るかどうか予測できます。検査で胃がんの転移がなく、完治する可能性がある場合には、通常、まず手術を行います。手術の結果、胃から離れたリンパ節に胃癌の転移がみられる場合は、手術のみでの完治率が低いため、抗がん剤を検討します。ただ、抗がん剤での完治は難しいのが現状で、手術で取り切れるうちに発見することが重要です。一般に、癌は大きくならないと症状がでにくいので、ピロリ菌にかかったことがある方は、毎年の胃癌検診をお勧めします。Q‥胃癌の手術は、どのようなものですか?A‥皮膚を切開しておなかを開くいわゆる開腹手術では、通常は、胃の2/3を取るか、胃を全部取って、小腸と縫ってつなげます。皮膚の切開を小さくするために、腹腔鏡を使う方法もあります。Q‥胃を取ってしまって大丈夫なのですか?A‥食べ物をためておく胃がなくなると、食べる量が減って、激やせする人はいますが、きちんと医療機関の指導を守れば通常は大丈夫です。なお、胃を取ると、鉄分や一部のビタミンの吸収が悪くなるため、何もしないと数年後にそれらが足りなくなって問題が起きることがあります。手術して胃癌が治っても、決められた通りに通院することが大切です。Q‥取ってしまった胃は、自然に再生することはあるのですか?A‥残念ながら、再生はしません。手術で小さくなった胃の状態に慣れて、不便を感じない人はいます。Q‥開腹手術はしたくないのですが…。A‥内視鏡で胃の内側から胃の粘膜を切り取る治療法がここ5年くらいで一般的になり、開腹手術をしなくて済む方が増えています。ただし、進行胃癌は内視鏡では治療できないので、開腹手術が勧められる状況であれば受けてください。Q‥胃癌の対策のまとめを。A‥まずはピロリ菌の検査をして、いるならピロリ除菌をお勧めします。そして、除菌したかどうかにかかわらず、ピロリ菌にかかったことがある人は、胃の定期検査をして下さい。後は、タバコを吸わないこと。健康問題を考える際は、まず、禁煙です。喫煙は万病の元で、自分が吸っていなくても、周りに吸う人がいることもよくありませんから、本人のため、みんなのために、禁煙を勧めて下さい。タバコを吸ったことがない人は、吸い始めないことが大切です。禁煙は苦労する人が多いので、友人の勧め等に流されて、軽い気持ちで吸い始めることはしないで下さい。喫煙は、自分や家族への一生の影響があると肝に銘じて下さい。胃癌対策