ブックタイトルJAなめがた広報誌 きずな No.164

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JAなめがた広報誌 きずな No.164

[Kizuna]8★全体運★発想力が高まる兆し。ひらめいたことをメモしておくと後々役に立ちそう。リーダー役を引き受けるのも大賛成★健康運★散歩などで体を動かせばストレス解消に★幸運を呼ぶ食べ物★ジャガイモ天秤座(9/23~10/23)Doctor Report││まず、アレルギーとは何でしょうか?人間の体には、自分とは違うもの(異物)を見つけて取り除こうとする働きがあります。これを免疫反応といいます。この免疫反応が特定の物質に対して異常に強く起こってしまい、体に様々な症状があらわれることがあります。これをアレルギーといいます。││では、食物アレルギーとは何ですか?体に入り込んだ食物に対して異常な免疫反応が起こり、様々な症状がでる現象のことを食物アレルギーといいます。体に入る経路としては食べ物として口から摂取する場合が最も多いですが、皮膚に接触してそこから体内に入ったり、一部の薬には食べ物由来の成分が含まれているため薬の注射によって症状が出る場合もあります。││食物アレルギーの患者さんはどのくらいいるのでしょうか?食物アレルギーを持つ割合は乳幼児で最も高く、年齢が上がるとともに減っていきます。これまでの日本の報告では、乳幼児で5?15%、学童で2?5%程度に食物アレルギーがあるといわれています。││食物アレルギーの原因として多い食べ物は何でしょうか?日本では卵(鶏卵)、牛乳、小麦が多く、3大原因といわれています。原因となる食べ物は年齢によって変わってくる傾向があり、年齢が高くなるとピーナッツ、ソバ、甲殻類などの占める割合が高くなってきます。││食物アレルギーではどんな症状が起こりますか?体のいろいろなところに症状が出ますが、最も多いのは皮膚の症状です。皮膚が赤くなったり、かゆくなったり、蕁麻疹が出たりすることがあります。他には呼吸の症状としてのどが締め付けられるような感じがしたり、咳がでたり、ぜーぜーしたりすることがあります。胃腸の症状としておなかが痛くなったり、吐いたり、下痢になったりすることがあります。神経の症状として元気がなくなったり、不機嫌になったりすることがあります。││注意しなければいけない症状について教えてください。まれに、皮膚と呼吸、皮膚と胃腸など、複数の臓器に重い症状が出るアレルギー反応を起こすことがあり、これをアナフィラキシーと呼びます。重いものではショック症状を起こし、命にかかわることもありますので、速やかに救急車を呼ぶなどの対応が必要です。││食物アレルギーはどのように診断しますか?食物アレルギーを診断するポイントは2つあります。1つは、特定の食物によって症状が誘発されること、もう1つは、その症状が免疫の働きによって起こっているのを確認することです。││具体的な診断方法について教えてください。まず、特定の食物を食べると症状が出ることを確認します。直接症状が出ることを確認することはなかなか難しいので、主に保護者からの問診によって確認します。ここで大事なこととして、特定の食物を食べて症状が出ることが複数回あれば、その食物に対するアレルギーがある可能性が高くなります。これを症状の再現性といい、診断において重要なポイントとなります。免疫の働きについては、主に血液検査で調べることが多いです。特定の食物に対する血液中の特異的IgEというものを測定して、その食物に対する免疫反応があるかどうかを確認します。他に皮膚プリックテストといって、皮膚に針で傷をつけてそこに食物を含んだ液体をたらし、できた皮膚の赤みや蕁麻疹の大きさによって判定する方法もあります。││診断における注意点について教えてください。気を付けなければいけないのは、血液検査で特異的IgEが陽性であったからと言って、必ずしも実際にその食物を食べて症状が出るとは限らない、ということです。実際に血液検査で陽性反応が出ていても、普通に食べていて症状が全くない、ということはよくあります。初めにもお話ししましたが、食物アレルギーとは特定の食物を食べて症状が出る、という現象のことですので、血液検査で陽性であっても症状がない場合は食物アレルギーとは言えません。そこで、もっとも確実に食物アレルギーを診断する方法として、食物経口負荷試験があります。││食物経口負荷試験とは、どういったものでしょうか?先ほどお話ししたように、血液検査で陽性反応が出ていても必ずしも症状が出るわけではありません。血液検査の結果から症状が出るかどうかある程度の予測はできますが、100%ではありません。そのため、食物アレルギーであるかどうかを確実に診断するには、実際に特定の食物を患者さんに食べてみてもらって、症状が出現するかどうかを確認する必要が出てきます。これを食物経口負荷試験といいます。現時点では、食物アレルギーの診断方法として、最も確実な方法とされています。││アレルギーがあるかもしれない食べ物を実際に食べることは、危険ではないでしょうか?その通りです。実際に食べてアレルギー症状が出てしまう可能性も十分あるので、ある程度の危険を伴う検査です。もちろん注意しながら検査をすすめていくので重症なアレルギー症状が出ることは多くありませんが、万一の状況に対応できるよう、設備の整った大きな病院で、入院したうえで行うことが多いです。││食物アレルギーの治療について教えてください。残念ながら、現段階では食物アレルギーそのものを治す治療として、確立したものはありません。現在行われているのは、原因となる食物を食べないようにすることで、これを食物除去といいます。また、間違ってその食物を食べて症状が出てしまった場合、対症療法といって症状を和らげる治療を行います。││そうすると、食物アレルギーは治らないのでしょうか?根本的な治療法はありませんが、年齢が高くなるにつれて自然と食べられるようになることも多く、これを耐性獲得といいます。食べられるようになるかどうかは原因となる食物によって異なり、3大原因といわれる卵、牛乳、小麦では比較的食べられるようになる可能性が高いと言われています。一方、ソバ、ピーナッツ等は、食べられるようになる可能性が低いと言われています。また、最近話題になっていることとして、食物アレルギーを「食べて治す」方法があります。原因となる食物を全く食べないよりは、少しずつでも食べさせたほうが早く食物アレルギーが改善するのではないか、ということが報告されるようになってきました。この食べて治す方法を経口免疫療法と呼んでいます。ただしこの方法はやはり危険を伴うものであり、一般的な食物アレルギーの治療としてはまだ勧められているものではなく、研究段階の治療として位置付けられています。食物アレルギーについて土浦協同病院小児科医師三村尚